
大災害時には電気やネットワークを利用することができなくなることがあります。その場合にはもちろん医療機関の電子カルテシステムは利用できないでしょう。しかし、少なくとも患者さんの以前からの処方薬剤などを知らないと適切な治療ができません。こういった状態に対応するには2つ方法があります。診療情報を通常の病院情報システムとは別に(病院内、あるいは外)保存しておくことと、患者さんにお渡ししておくことです。
しかし阪神淡路大震災の経験でも、電気は比較的早く復旧することがわかっています。大規模な病院情報システムの運用はできなくても、パソコンや、サーバ一つを立ち上げるくらいのことはできるかもしれません。「静岡県版電子カルテのシステム内容」の図にもありましたが、臨床情報データベースの内容は処方内容や検査結果なので、これをセキュリティに配慮しつつ別途、より安全なサーバに貯めておけばそっちは立ち上がり、検索することができるかもしれません。また、患者さんが電子診療データCDを持ってきて頂ければ、それを読むためのPCは動くかもしれません。
こういう観点から、標準的な形式でのエキスポート機能を作り、ブラウザを付けた、患者さんへの電子診療データCDを推進しようとしています。
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